男性不妊の治療(性機能障害など)
ここでは、男性不妊のうち、精子形成障害以外の障害について見ていきます。
(男性不妊の治療〜性機能障害〜)
主に心理的な要因でセックスが不能になってしまうのが、性機能障害と呼ばれるものです。男性不妊のおよそ10%がこれに該当するといわれています。
心理的なストレスが原因となることが多く、具体的には、会社での過労、会社での人間関係、家族問題、過去の女性関係など、様々なことが考えられます。
一口に性機能障害といっても、障害の程度には幅があります。勃起障害(ED)として知られる、まったく勃起しない、あるいは勃起が不十分でセックスに支障が出る、といったものもあれば、勃起はするけれど、遅漏(ちろう)でうまく射精できない、さらには、性欲がほとんどわかない、といったケースもあります。
とりわけ、不妊症の治療中には、同じセックスをするにも、二人のコミュニケーションのためというよりは、ただ単に精子を供給するためだけの行為になりがちで、余計にセックスがウットウシイものに感じられる傾向にあります。
性機能障害の治療は、泌尿器科が専門です。具体的な治療は、泌尿器科の医師に相談しましょう。
その他、カウンセリングを受けることも有効です。リラックスした状態で話を聞いてもらっているうちに、自分でも気づかなかったストレスの原因に、ふと思い当たる、というケースもしばしば見られることです。
(男性不妊の治療〜精子通路障害〜)
精子通路障害とは、精子そのものはちゃんとつくれる体であるものの、つくられた精子の通り道に問題があり、不妊を招いていることをいいます。
精子通路障害は、様々な原因によって起こります。小児ヘルニアの手術を受けた経験があり、手術の際に誤って精管をしぼられてしまったケースもあれば、先天的に精管が存在しないケースもあります(これを先天性精管欠損と呼びます)。
さらに、外傷とか性感染症(STD)の後遺症として精子通路障害となるケースもあります。精子通路障害の人が、あくまでも自然妊娠を希望するのなら、手術を受けることができます。精路再開術、高位結紮術(こういけっさつじゅつ)などを行えば、妊娠する可能性が出てきます。
もっとも、現状でどんな選択が多いかというと、体外授精を行うケースが増えているようです。あるいは、精巣(睾丸)からダイレクトに精子を取り出して、顕微授精する人もいます。
(男性不妊の治療〜逆行性射精〜)
多くは先天的な原因によりますが、射精の際、精液が女性の膣に入らずに、精管から膀胱に逆行してしまう障害が、逆行性射精と呼ばれるものです。膣にまったく射精されない場合と、少しだけ射精される場合とがあります。
先天的な原因の他には、前立腺の手術歴とか糖尿病の影響なども考えられます。
逆行性射精の治療法は、まだ確立されていません。実際の対処法は、体外受精、顕微授精となります。
