不妊症と妊娠適齢期

一般論としていうなら、妊娠適齢期は20歳から35歳の間、ということができるでしょう。人間は老化する宿命を背負っているのですから、これはやむを得ない現実です。卵子も加齢と共に機能が低下するのですから、妊娠する可能性も、加齢と共に徐々に低下していきます。

とはいえ、一時人気歌手の発言で話題となった、35歳を過ぎると羊水が腐る、というのは、ちょっと話がオーバーだといえます。衰えることは事実ですが、腐りはしません。

くだんの女性歌手は、数日後にテレビのインタビューで謝罪しましたが、これは、まあ、ある意味で当然の対応だったと思います。ただ、彼女がいわんとしたこと、つまり、できるだけ若いうちに子供を産んだ方がいいよ、というメッセージは、何ら問題のあることとはいえないでしょう。

現代の女性は、子供を産む時期だけを考えて自分の生活設計を立ててはいられません。<仕事>という魅力ある活動に従事していれば、30歳から35歳のあたりは、働き盛りといってもいい時期かもしれません。だから、生物学的、医学的観点からだけ、「妊娠適齢期は35歳くらいまでだよ」といわれても、すぐに、「じゃあ、それまでに子供を産むわ」とはいかないのも現実ではないでしょうか。

いずれにしても、ここでしっかり頭に入れておいて欲しいことがあります。子供というのは、欲しくもないのにできてしまうことがある反面、いざ欲しいと思ったからといって、すぐにできるものではない、という点です。子供が欲しいのに子供ができなくて悩んでいる夫婦が、日本中(世界中)にたくさんいるのです。この現実も頭に入れておいてください。